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2004.10.03

浦賀和宏の「透明人間」を読んだ

私に衝撃を与えた作家の一人は「すべてがFになる」で有名な森博嗣氏です。特徴は大学教員でもある彼の理系的な感覚を持ち込んだ新感覚ミステリーです。

そんな彼を皮切りに、講談社ノベルスからいろいろなミステリー作家が世に出ましたが、同じくらいの衝撃を与えてくれた作家が「記憶の果て」でデビューした浦賀和宏氏です。

彼の作品は全体的に、スケールのでかい設定と、人間の感情の限界までをつく容赦ない時には精神的に残酷な表現力、テクノの薀蓄をスパイスにしつつ切ない人間関係を組み立てる、などが魅力です。

「記憶の果て」で衝撃的な事実に打ちのめされた主人公安藤直樹は、その後のシリーズでは探偵役として登場しますが、本書はその中のひとつです。

透明人間」は、スケールのでかい設定と、主人公の父の死を契機に孤独で自殺を繰り返す二十歳の女性のネガティブな描写のだるさが、僕を打ちのめしてくれます。
読み終えて、正直言うと、その結末に対して、もっとすごい内容に高められるのではないかというがっかり感もありました。ただ、結局は主人公の女性と安藤君の友人の飯島君のラブストーリーであり、物語の中心である「事件」のサバイバルな描写が、魅力的な一冊です。

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