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2005.01.23

アキハバラ@DEEP

私は「池袋ウエストゲートパーク」シリーズが大好きです。念のため小説のほうです。(ドラマも宮藤官九郎節全開で好きですけど)

作者の石田衣良さんの小説でも好きな作品がいっぱいあります。
そんな彼の作品にはPCとかが小物で出ているし、その時々でいろいろな街を舞台にしているのでいつかは出すと思っていましたが、ついに秋葉原を舞台にする作品が昨年11月に出ました。

昨年12月に4/5ほど読んで、その後間があいちゃいましたが、本日(22日)読み終えました。

【あらすじ】
秋葉原にうろつくオタク3人組(吃音のエディター、潔癖症+生身女性恐怖症のデザイナー、フリーズするコンポーザー)。
彼らは、ネット上のグル(悩み相談室を運営する女性)に導かれて、美少女ファイター、ひきこもり元社会人、アルビノ中卒天才プログラマーとちっちゃな会社「アキハバラ@DEEP」を作ります。
Webサイト更新をしつつ、美少女ファイターのネットアイドルWebサイトで、話題を作りますが、もっともっとネット界でブレイクしたいということで、画期的な人工知能型サーチエンジン「クルーク」を作りあげます。
そんな彼らに目をつけたのが、(某球団買収会社がモデルみたいな)IT界の勝ち組企業デジタル・キャピタルの社長。
最初は金の力で彼らを手込めにしクルークを自社のブロードバンドビジネスのために取り込もうとしたけど、断られた。それに対して社長は信じられない仕返しでクルークに関する彼らのすべてを奪い去ります。
クルークをパクったものを自分達のオリジナルとして公開しようとする勝ち組社長に対して、弱者である彼らが、レジスタンスの力も借りてついに復讐に立ち上がる。

友情、成長を核に強大で理不尽な敵に立ち向かうところが痛快です。ホント敵役の社長はふざけんなって感じで、アキハバラ@DEEPのメンバーを真剣に応援です。
主人公達はオタクといっても、物語の描写上はきついところはなく、どちらかと言うとひきこもりとかハンディキャップを負った人たちが、弱さを強さにしていると言う感じで魅力的です。
ラストはちょっとあっさりですが、現代のファンタジーとして、ありかなとも思います。

【リレーションを感じる作品】
→井上尚登「キャピタルダンス
HotmailとGoogleのようなサービスを開発した女性ベンチャー経営者の物語。画期的なサービスを開発して、経営的に苦境に立ってもあきらめない姿勢が重なります。

→川端裕人「S.O.U.P
ウルティマ・オンラインのようなオンラインRPGを開発した伝説のプログラマーが、サイバー・テロリスト(クラッカー)と戦う話。A.I.が作品の重要モチーフになるのが重なります。

→石田衣良「波の上の魔術師」
大卒無職の青年と、彼を金融の世界に引き込む老人。そんな彼らの都市銀行への復讐物語。石田さんの作品ですし、でかい企業相手に戦う姿勢が重なります。

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コメント

コメント&トラバありがとうございます。
オタクといっても確かに
そこまでイッちゃってる感じじゃないですよね。
石田さんの作品をそんなたくさん読んでないですけど、
戦うというか、挑むみたいな姿勢がいつもありますよね。
それが痛快です。

投稿: ちよこれいと | 2005.03.06 23:19

ちよこれいとさん、
わざわざご訪問とコメントありがとうございます。
オタクとはいえ、やばいオタクの描かれ方じゃないんで、よかったかなーと思いました。
石田さんの作品、僕も戦う系しか読んでいませんが、リスクをとって挑むところが好きです。

投稿: TINO | 2005.03.07 02:39

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