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2005.01.11

幸田真音「eの悲劇―IT革命の光と影」

「小説ヘッジファンド」などの経済小説で注目の幸田真音さん。

今回、私も身近なIT業界を舞台にした表題作を含む連作集(4話収録)。

元邦銀~外銀のトップディーラーで訳あって現ガードマンの主人公が、主に金融機関の警備の仕事をする中で、金融の知識も活かしつつほろりとする人助けや、自身の捨てた家族との葛藤などを描く話です。

表題作の1話目は、BtoCビジネスの元成功者が、主人公の警備する銀行で飛び降り自殺しようしているのを止めて、身の上話を聞きます。
物語のクライマックスでは、成功者が転落した原因を作った人に主人公がリベンジを次々と提案して、この後、すっげー盛り上がる展開になるんだろうなー、と手に汗握らせてくれました。とはいえ、中途半端ないい話で終わっちゃいました。

他は、元舞台女優の経済ニュースキャスターとの交流や、リストラ・アパレル元部長と組んだブランドショップで生き別れの娘との再開を前におろおろしたり。
あと、全編を通じて元自衛隊の茶パツ・ピアスのフリーターガードマンが出てきますが、彼がいい味を出していて、最後の話では、主人公との出会いを描きます。

かなりライトな話ばかりですが、読みやすいです。
多分、この作品だけでは、幸田さんの本領は理解できていないと思いますが、機会があれば他の作品も読んでみようと思います。

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都心のインテリジェンスビルの警備員が出くわす、eビジネスに翻弄される人々を描く短編集。 主人公・篠山は50代半ばの警備員。 元金融マンでなかなかの凄腕だったが、トラブルがあり金融業界から足を洗い警備会社に就職した。 配属先は都心のインテリジェンスビル。 『e... [続きを読む]

受信: 2005.08.03 12:18

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