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2005.02.20

吉田修一著「春、バーニーズで」を読む

最近、知人に「読書が好きで、ずっと本を読んでいると幸せです」と、言われました。
僕も大学時代は、本を読むほうが多かったのですが、社会人になってから読書量が激減してしまいました。

昨日は、夜11時くらいにスキーから帰ってきて、TSUTAYAにレンタルDVDを返却に行かなくてはならないので、11時40分くらいにTSUTAYAサンストリート亀戸店に行きました。

レンタルを返却した後に、書籍コーナーに行き、前述の知人の言葉を思い出した僕は、文芸書を三冊も買ってしまいました。

・「春、バーニーズで」吉田修一著
・「7月24日通り」吉田修一著
・「しかたのない水」井上荒野著

吉田修一さんは、ドラマ「東京湾景」の原作者として知られています。(もっともドラマは未見で、原作「東京湾景」にもない韓流ブームに乗ったような内容が色濃いようですが)
彼の作品が好きになったのは、2002年ころに、「パレード」という共同生活している男女をそれぞれ主人公にした連作短編集がお気に入りになったからです。(昔の自分のWebサイトに感想のせています。)

ちなみに、初めて知った著者の「しかたのない水」は、フィットネスクラブに通う男女6人の連作短編集ということで、「パレード」を髣髴させたから、買いました。

で、「春、バーニーズで」。吉田修一さんの初期の代表作「最後の息子」(1997年)という短編表題作の続編的作品です。
「最後の息子」は、オカマバーの経営者「閻魔ちゃん」と同棲している「ぼく」が、閻魔ちゃんや友人、家族と撮ったビデオ日記を見ながら日々を思い出したり、元カノにあったりして、淡々と進行していきます。人の死や家族を考えさせつつ、その何気なさがいい作品です。(ちなみに「最後の息子」に収録されている他二編も好きです)

「春、バーニーズで」は、「ぼく」こと筒井を主人公にした短編集で、表題作が家庭を持った主人公が家族と新宿のバーニーズ・ニューヨークに行って、閻魔ちゃんと思われる男性とぎこちない再会する物語です。
他にも、主人公通勤電車の中や日光への道中など、限定されたシチュエーションで、筒井の今と回想を挟む物語が3篇収録されていて、短編として、正直、どうでもいいような話をさらりと描く手法が、よくできています。(人によっては、全然盛り上がりないじゃん?っ手感じるかもしれませんが)

また、最後に「楽園」という短編があり、それまでのシチュエーションと違う内容(発表した媒体も違う)ですが、もしかしたら後日談なのかと思わせるくらい、想像力を働かせるさらっとしたよい作品です。

あと、補足しますと、この作品の装丁と写真がとってもおしゃれです。まさに、バーニーズって感じの黒い表紙と銀の文字が美しいです。

→参考:バーニーズ・ニューヨーク Webサイト

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書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

TINOさん、こんにちは。
私も学生以来、本をほとんど読んでいません(>_<)。
昔は村上春樹が大好きだったのですが、
最近新しい作品出ているかなぁ?
映画になった「トニー滝谷」は読んだのですが(^^ゞ

投稿: ゆづあげ | 2005.02.21 23:52

始めまして。TBとコメントありがとうございました。

吉田修一暦はまだ浅いですが、ときどきふとよんでみたくなる作家ですね。 (たぶんつづけて一気に読み込むようなタイプではないと思います)

次はお勧めの「パレード」に挑戦したいのですが、「7月24日~」が積読状態。いつ挑戦できるやら・・・ 

投稿: LFM | 2005.02.22 12:35

こんばんは。
コメントありがとうございますね。
吉田修一は始めて読んだのですが、他の作品も読んでみたくなりました。
この「春、バーニーズで」は「最後の息子」の続編と言われているようですね。
こちらも読んでみたいです。

投稿: ちよこれいと | 2005.02.22 21:40

ゆづあげさん、
映画館に行く時間はあるのに、本を読む時間を作るのって、難しい気がします。DVDも実は家で未見なのが何枚もあります。
村上春樹さんは「国境の西、太陽の東」しか読んでないので、恥ずかしいです。

LFMさん、
吉田修一さん、たまに読みたくなりますよね。だから、「7月24日~」とあわせて買っちゃいました。僕も早く読まないと。
「パレード」は、大好きなんです。

ちよこれいとさん、
「春、バーニーズで」は、小説としてはかなり洗練されていると思います。「最後の息子」はもっとべたっとした感じですが、こっちも生々しく好きです。僕もまだまだ読んでいない作品が多いので、もっとトライしてみようと思います。

投稿: TINO | 2005.02.23 01:32

ゆづあげさん、
補足で、コメントです。

映画「トニー滝谷」は、落ち着いたよさそうな映画ですよね。

村上春樹さんは、昨年「アフターダーク」という作品が出て、結構転換期な作品みたいですね。ブックオフで新年に買って家にあるのですが未読です(汗)。

投稿: TINO | 2005.02.23 01:42

TINOさん、初めまして。
TBいたしましたatkです。
TB返してくださってありがとうございますm(_ _)m
TINOさんが読まれてから、
もう季節変わっちゃったのに、今頃すみません。。。

最近吉田修一さんの本を読み始めました。
今度『パレード』読んでみます。
あと井上荒野の『しかたのない水』も。

またお邪魔させてくださいね~☆

投稿: atk | 2005.05.15 21:56

atkさん
コメントありがとうございます。ボクの書いてくれた記事に反応してくれてうれしかったです。

吉田さん、いいですよね。正直、「パレード」と「春、バーニーズで」の作風は違うので、最初「バーニーズ」路線は、違和感あったのですが、今は両方とも好きです。

「しかたのない水」は、ぱっとなしない人たちでも、いろいろな背景を持っているなとまさに思いました。

投稿: TINO | 2005.05.16 23:19

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