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2006.05.03

「秋天の陽炎」金子達仁

99年にJ1昇格に限りなく近づいた大分トリニータ。

金子達仁の「秋天の陽炎」は、誰も予想しなかったその年の大分の快進撃の過程から始まり、J1昇格に王手をかけた最終節のモンテディオ山形戦を、選手、監督、そして、試合に大きな及ぼした審判への取材を通して、ドラマに書き上げています。

その最終節の相手は、モンテディオ山形。大分の監督石崎は、前年まで山形を率いて三位まで引き上げた実績がある。選手も三人大分に移籍している。

試合は元韓国代表の崔大植のコーナーキックからウィルの先制点が生まれます。その過程の神野のハンドをしたかのようなプレーで山形の選手の越山主審への憎悪の炎がともされます。

山形の間接フリーキックと、ロスタイムの同点ゴール。
そして、続くロスタイムに、大分の間接フリーキックで、ひざを痛めていた主審が、11月の20度という気温もあり、山形の間違えた選手にイエローカードを。

延長戦で、その間違えた選手に反則が起こり、イエローカードを出して、二枚目でレッドカードを出すのですが、違和感を感じる。そして、彼は一度出したレッドカードを引っ込める。勇気のある行動です。そんな彼の存在が、金子氏のサッカー観を変えたことはあとがきに記されています。

審判と山形の選手の対立だけでなく、崔と石崎の監督観の違いなど、どちらが悪いわけでもないという双方の言い分をうまく描いています。

そんな大分は、続く年も最終節で涙を呑み、本書刊行時点での追記で、2001年5月に解任されたというところで終わっています。

実際には、2002年に小林監督のもとで昇格します。

あとがきには、浦沢直樹さんとのインタビューもあり、綿密な構成を編集者と共同で作ることを、本書で実践したとあります。

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