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2006.08.07

川上弘美著「ニシノユキヒコの恋と冒険」

週末、体調が悪く、ゆっくり読書でもしようと思って買った本が、川上弘美著の「ニシノユキヒコの恋と冒険」。

中学時代から、大学生、会社員、50代、死後まで、ニシノユキヒコという男性と関わった女性の一人称で語られる10個の連作短編集です。非常に読みやすいです。

ニシノユキヒコの恋と冒険
川上 弘美
新潮社 (2006/07)


多くの女性をとりこにするルックスと立ち居振る舞いのニシノユキヒコ。しかし、心の底から女性を愛していないことを見透かされ、女性に去られていく、ニシノユキヒコ。
女性のぶっちゃけた本音と、ときには「どうして僕はきちんとひとを愛せないんだろう」と苦悩する(けど死ぬまで変わらない)意外にピュアなニシノユキヒコの対比が、それぞれのキャラクターをうまく描いています。

物語が時系列順でないので、多少わかりづらいですが、たとえば、時系列順にして、話も長くして、「嫌われ松子の一生」的な内容であれば、ニシノユキヒコの内面をもっと掘り下げた作品としても楽しめると思います。

パフェー:40代~死後
草の中で:14歳
おやすみ:20代
ドキドキしちゃう:20代
夏の終わりの王国:20代
通天閣:31歳
しんしん:35歳
まりも:37歳
ぶどう:50代
水銀体温計:大学生

好きなのは、今の恋人(「おやすみ」の年上の上司)がいるのに昔の恋人とお泊り旅行に行く「ドキドキしちゃう」と、晩年の「ぶどう」です。

帯を見たときに、井上荒野という作家の「潤一」という小説を思い出しました。その作品も、潤一という男性を巡って、複数の女性が彼について語る連作集ですが、まだ未読です。

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